投資はギャンブルなのか、ギャンブルも投資になりうるのか、投資は正義でギャンブルは悪なのか。
この記事にたどり着いたあなたなら一度は、投資とギャンブルの違いについて考えたことはあると思います。
あなたの中にも、投資のイメージとギャンブルのイメージには、少なからず違いがあると思います。
でも、「何が違うの?」って聞かれたら、しっかりと答えられる人は少ないのではないでしょうか。
本記事では「投資」「投機」「ギャンブル」の違いを明確に解説しています!
そして、今回はずっと曖昧にされ続けている、投資とギャンブルの違いについて決着をつけたのでぜひ読んでみてください。
それぞれの違いが分かれば、適切にチャンスを逃さず、今まで見逃していた利益を得られるかもしれません。
では、最初は投資についてです!
投資は勝者のゲーム
まず、投資とギャンブルは、どちらも絶対に儲ける方法はない、ということは共通した認識だと思います。
この共通の認識が、投資とギャンブルを似たようなものだと感じさせ、違いを分かりづらくしているといえます。
また、投資は投資でも、とりあえず何かにお金を投じることを投資と呼ぶ人がいますが、恐らくその人達が言っているのは、運用のことです。
運用と投資は違うんです。
投資の本来の意味は、経済成長の恩恵を受けることに集約できます。
なぜそう言えるのか、それは資本主義の定義がそうなっているからです。
封建制以後に支配的になった生産様式。蓄積された富や貨幣という素朴な意味での資本は,古代から存在する。だが資本主義とは,労働力を商品化し,剰余労働を剰余価値とすることによって資本の自己増殖を目指し,資本蓄積を最上位におく社会システムに限定すべきである。出
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
オレンジ色にした箇所が資本主義の定義として見ると、労働者は商品と書かれています。
そして、資本家の資本の蓄積が最上位の目的とされる社会システム、とされているんですよ。。。
めちゃめちゃ残酷な書き方ですよね(笑)でも現実なんです。
実際に労働者は、自分の体力と時間を企業に売ることしかできません。
それに対して資本家は、労働者から時間と労働力を買い、そのコストを上回る価格で商品を売って、利益を稼いでいるのです。
つまり投資とは、資本主義の定義に従った活動のことを指します。
ざっくりいうと、体で働くのではなく、お金に働いて貰うことですね。
では、株のデイトレードのようにその日のうちに売ったり買ったりする短期的なものはどうでしょうか。
これは、確かにお金に働いてもらっていますが、投資とは言いません。
結論から言うと、株のデイトレードのような短期的な売り買いを投機といいます。
そしてこの活動によって、経済は成長していっている事実があります。
もし、世界中の株を全て買うことができれば、経済史が始まって以来、右肩上がりに世界経済は成長しているので、今のところ損をすることはありません。
もちろん、リーマンショックなどの短期的な全世界株安などがあったとしても、長期的に見ればそれ以上に回復します。
実際現在では、リーマンショック以前の株価を大きく上回っていますからね。
経済が成長し続けている事実がある以上、全員に利益を出すことも可能ということです。
これを、プラスサムゲームとなります。
投資をについてなんとなく理解できたと思いますので、次は投機について見ていきましょう!
投機は勝者と敗者のゲーム
投資と似た言葉に投機という言葉がありますが、似ているだけでだいぶ意味は違ってきます。
投機は、タイミングに投じるということです。
タイミングは機会のことです。
投機の機は、機会の機ということですね!
例えば、典型的なものがビットコインです。
2017年末に、1ビットコイン200万円を超える値を付けました。
もし、1ビットコイン1万円のときに、「まだ世の中で知名度が低いだけで、名前が広まればまだまだ上がる!」
こう考えていた場合は、ビットコインに価値があるかどうかは関係ありません。価値があるから価格が上がると考えているのではなく、今後も買われる余地があることで価格が上がると考えているのです。
価値にお金を投じるのではなく、タイミングに投じるものを投機といいます。
投機は値動きさえあれば何でも良いのです(笑)
投資の説明をしたときに出てきた、株のデイトレードのような短期的な売り買いは、価値に投じているのではなく、機会に投じているため、投機と言えます。
逆に、今後の収益増加や企業の発展を見込んで長期的に資金を投入する場合は、株式投資といえますね!
そして投機は、売買の差額が利益となるため、株を買ったら必ず売らなければなりません。1000円で買った株が1100円になったとしても、売らなければ100円の利益にはならないからです!
しかし本来、世間一般のイメージのトレードなどの短期売買は、株式の本質ではありません。
投資の話の際にも説明したとおり、世界経済は長期的に右肩上がりである以上、株には原理的に株価の上限がないことや、継続して配当が見込めることから、株式の基本は投機ではなく、投資なんですよ。
そして、投機の場合は投資と違って、株をずっと持ち続けません。
配当や金利を狙っているわけではなく、値上がりや値下がりしたときの値幅を狙うので、誰かが利益を得た場合は、誰かが損をしているということになるのです。
つまり、誰かの利益と誰かの損失が生まれるため、プラマイゼロとなります。
これをゼロサムゲームといいます。
ギャンブルは敗者のゲーム
ここまで読んで頂いた方は、投資と投機について今までよりもイメージできるようになったと思います。
ここからはギャンブルについて説明していきますね!
投資よりもわかりやすくて、なにより単純です。
思い切って一言で表現すると、
やればやるほどお金がなくなるものをギャンブルといいます(笑)
一見いい加減な言い方に聞こえるかもしれませんが、事実そうなんですよ!
下の表は、ギャンブルの当選金率です、、、
パチンコ、パチスロ | 事業者により様々、平均85%〜90% |
サッカーくじ | 49.6% |
公営競技(競馬、競艇、競輪、オートレース) | 74.8% |
宝くじ | 45.7% |
http://www.soumu.go.jp/main_content/000084191.pdf
どうですか、ひどいもんでしょ〜^^;
一番下の宝くじは、1億円の売上のうち、4,570万円しか還元されないんですよ。。。
残りの5,430万円は、運営(胴元)の利益となります。
つまり、続けていけば続けていくほどにプレイヤーのお金は減っていくのです!
これをマイナスサムゲームと呼びます。
それぞれに長所と短所がある
- 投資は、経済が成長しているので、分散させて長期的に保有すれば、原理的に全員が儲けることもできる。よって、プラスサムゲームといえる。
- 投機は、機会にお金を投じ、利益の源泉が価格変動による差額が利益となるため、誰かの利益が誰かの損失となります。よって、ゼロサムゲームといえる。
- ギャンブルは、ユーザーから集めた資金から胴元が何割か抜き、その余ったものを奪い合うため、ユーザーは必ず損をする。よって、マイナスサムゲームといえる。
僕は「投資」「投機」「ギャンブル」これら3つ全てやっていますが、経験値としてどれでも稼ぐことはできると思います。
しかし、投資に向いている人、投機に向いている人、ギャンブルに向いている人といったように、それぞれに適正があるとも思っています。
そもそもそういった、何かにお金を投じることが苦手という人もいますので、必ずどれかに適正があるわけではないですね。
投資は、どうしても時間がかかるので、気長に待てる人や人生設計をしっかり考えている人などには向いていると思います。
投機は、価値があるかの見極めよりも、売り買いするタイミングが重要なので、洞察力や精神力が必要です。
ギャンブルは、運要素や勝負強さが必要です。また、期待値の計算やメンタルコントロールも必要とされますので、精神的にタフでなくてはいけませんね。
結局どれが一番稼げるのかは、その人によるということになります。
投資がいい、ギャンブルがいい、ということはなく、資本主義のルールに乗っ取り、お金に働いてもらいたいと考えるなら、まずは自分の性格や考え方にあった運用方法を考えてみてもいいかもしれませんね!
余談ですが、広義の意味での投資は、健康に気を遣うことを投資といったり、自分のスキルアップのために勉強することも投資ということもありますよね。将来のための行いは投資と言ってもおかしくはないですね!
投資やギャンブルと言うと、アレルギー反応を起こす人がいますが、しっかりと正しい知識と、客観的な考え方を持つ事ができれば、詐欺に遭うこともなくなりますし、チャンスを逃さず、資本主義を生き抜けると思います。
長くなりましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました!
お金に関する有益な情報を発信していきますので、ぜひまた読みに来てください(^^)
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